韓国フェミニズム、最大のムーブメント「脱コルセット」とは何か。
『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』『失われた賃金を求めて』に続く、イ・ミンギョン第3弾。
『脱コルセット:到来した想像』
4 美しさから 痛みへ
“横断歩道も、はなからあきらめていました”
ツーブロックのヘアスタイルに黒いオーバーサイズのTシャツ、
ハーフパンツといういで立ちのヘインはすぐにわかった。
中学校の教員をしているヘインは学生時代、必死に着飾っていた生徒だった。
ヘイン:私は大学にかよってた4年間、毎日カラコンをしてて、ヒールは10センチ以上しか履かなかったんです。ヒールを履くと気持ちがアガったんですよね。男子と会おうが、女子と会おうが、自分一人で出かけようが関係なく。自信の源だったんです。
ヘインが脱コルセットを始めたきっかけは「不便な勇気」デモだった。
ヘインはこの抵抗に参加するため、デジタルパーマをかけていたロングの髪をデモ当日の朝にばっさりショートにした。
ヘイン:うちの学校の生徒たちにも、脱コルセットをする子がだんだん増えてきて、むしろ私のほうが子どもたちから刺激されたんですね。教師として手本を見せるべき自分が、これまで着飾りの問題に少し消極的だったんじゃないかと思って、髪を切ることにしたんです。
ヘイン:クラスに入っていくと生徒たちが拍手で迎えてくれて、本当に好評でした。
ある生徒たちはわざわざ職員室に訪ねてきて「先生みたいに私も“脱コル”しようと思います」って言ったりしていました。本当に感動で。
日本でも、俳優の石川優実が自身の勤務する葬儀場で女性だけハイヒールを強制されることを問題と考え、職場内のハイヒール規定に異議を唱えるキャンペーンを始めた。「クートゥー(#KuToo)」という名のキャンペーンが進んでいる。
脱ぎ去るべきコルセットがどこからどこまでを意味するかは、それを身に着けている状態ではわからない。わかっているから脱ぐのではなく、脱いでこそわかる。
脱コルセットの目標は、苦痛に居心地悪くなれる体をつくり出すことなのだ。
脱コルセット:到来した想像
著 イ・ミンギョン
訳 生田美保 オ・ヨンア 小山内園子 木下美絵 キム・セヨン すんみ 朴慶姫 尹怡景
2022年3月30日発売
本体2000円+税
http://tababooks.com/books/datsucorset